憲法 解釈論の応用と展開 15 答案

閲覧数2,371
ダウンロード数0
履歴確認
更新前ファイル(1件)

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    Xの保護費を月4万5千円とする旨の保護変更決定処分(以下、本件処分)は、生存権を保障する憲法(以下、略)25条との関係で問題となり得る。以下、この論点について、原告と厚生労働大臣が主張するであろう見解と、それを踏まえた私見を述べる。
    第1 Xの主張
    Xとしては、厚生労働大臣の保護基準改定は25条1項に反するから、これに基づく本件処分も違憲であり、取り消されるべきである、と主張する。
    1 生存権侵害の基準
     生存権を保障する25条1項は、直接国民に対し具体的権利を付与した規定ではない。しかし、生活保護法等の25条1項を具体化する法が制定されれば、生存権は具体的な権利として保障される(抽象的権利説)。そして、ひとたび「健康で文化的な最低限度の生活」費として、「厚生労働大臣の定める基準」(生活保護法(以下、法)8条1項)によって生活保護費が決定されれば、保護費を受け取る権利は、憲法上の権利として25条1項により保障されると解する。よって、保護基準改定のより当該保護費を減額することは、この権利の制約にあたるから、正当な理由がない限り、改定は25条1項違反となる。
    2 あてはめ
    これを本件につい...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。