野中郁次郎の著書「知識創造企業」に対する考察

閲覧数3,724
ダウンロード数20
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    1 「知識創造企業」の中で述べられている理論について
    まず、野中郁次郎の著書「知識創造企業」の中で述べられている理論について大まかに紹介したいと思う。
    1‐1 形式知と暗黙知
    私たちが普段、知識と呼んでいるものには、実は2種類ある。1つは形式知で、もう1つは暗黙知である。形式知とは言葉や数字で表すことができ、厳密なデータ、科学方程式、明示化された手続き、普遍的原則などの形でたやすく伝達・共有することができる知識のことであり、暗黙知とは非常に個人的なもので形式化しにくく他人に伝達・共有すること
    が難しい、主観に基づく洞察・直観・勘といったような知識のことである。
    一般に、西洋では形式知が重視され、東洋では暗黙知が重視される傾向にある。確かに形式知と暗黙知は反対概念ではあるが、両者は全く相成れない存在ではなく相互補完の関係にあるといえる。そして、本書では知識創造において、どちらの知識が重要かということではなく、両方とも同等に必要だと述べている。
    1‐2 知識創造の4モード(SECI モデル)
    形式知と暗黙知という2つのタイプの知識があるが、この2つの知識を組み合わせると4つの知識のつくり方がある。それは、?共同化(Socialization)?表出化(Externalization)?連結化(Combination)?内面化(Internalization)の4つである。?共同化とは、暗黙知から暗黙知をつくり、経験を共有することによって、メンタル・モデルや技能などの暗黙知を創造するプロセスである。?表出化とは、暗黙知から形式知をつくり、暗黙知を明確なコンセプトに表すプロセスである。?連結化とは、形式知から形式知をつくり、コンセプトを組み合わせて1つの知識体系を創り出すプロセスである。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1 「知識創造企業」の中で述べられている理論について
    まず、野中郁次郎の著書「知識創造企業」の中で述べられている理論について大まかに紹
    介したいと思う。
    1‐1 形式知と暗黙知
    私たちが普段、知識と呼んでいるものには、実は2種類ある。1つは形式知で、もう1
    つは暗黙知である。形式知とは言葉や数字で表すことができ、厳密なデータ、科学方程式、
    明示化された手続き、普遍的原則などの形でたやすく伝達・共有することができる知識の
    ことであり、暗黙知とは非常に個人的なもので形式化しにくく他人に伝達・共有すること
    が難しい、主観に基づく洞察・直観・勘といったような知識のことである。
    一般に、西洋では形式知が重視され、東洋では暗黙知が重視される傾向にある。確かに
    形式知と暗黙知は反対概念ではあるが、両者は全く相成れない存在ではなく相互補完の関
    係にあるといえる。そして、本書では知識創造において、どちらの知識が重要かというこ
    とではなく、両方とも同等に必要だと述べている。
    1‐2 知識創造の4モード(SECIモデル)
    形式知と暗黙知という2つのタイプの知識があるが、この2つの知識を組み合わせ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。