概念的な問題
(1)全体像
(2)時間
(3)範囲と差別化の尺度
(4)階層
(5)市場の定義
(6)プロダクトライフライクル
二章 先行研究からの手がかり
<本章の目的>
本章の目的は二つ存在する。第一は、先行研究を統合し、その議論にいくつかの前提を加えることである。第二には、言葉の定義を行うことである。
事業の定義を概念化する
<事業に定義に関する伝統的な二つのアプローチ:資源か計画か>
事業の定義を行う上で主に二つのアプローチが存在する。その二つのアプローチとは、①重要な独自資源や技術という観点から事業の定義を行う方法と、②活動の計画、通常は製品と市場という観点から事業の定義を行う方法である。
この二つのうち、本書で扱うのは活動の計画という観点から事業の定義を行う方法である。なぜなら、この二軸での事業の定義は不十分であり、検討の余地があるからである。
<本書の立場>
事業の定義に関して本書がとる立場は、事業の定義には3つの軸が必要である、というものである。
<先行研究の検討:事業戦略の考え>
一般的に事業戦略には3つの要素が必要とされてい...