公文書偽造等罪

閲覧数1,546
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 14ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    2011年度課題レポート・刑法2(各論)のものです。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    題:公文書偽造等罪

    一 被告人Xは内容虚偽の写真コピーを写しとして使用する目的で作成しているが、この行為は偽造罪(155条)にあたるか。また、写真コピーの文章性を肯定するとして、写真コピーは有印公文書か又は無印公文書か。本稿では上の論点に着目し、Xの罪責を論じる。

    二 155条「文書」の意義

     文書に対する公共の信用を保護し、社会生活の安全を図るべき規定されたのが文書偽造の罪である(1)ところ、刑法は公文書及び特殊な私的文書に関し、内容虚偽の文書を作成する行為を処罰する(2)。これは形式主義を基調としながらも実質主義をも保護法益としている表れである(3)。

     では、文書偽造の罪の客体となる文書の意義は如何に考えられるか。

    まず、文書は①意思又は観念を表示するものであり、②証拠性③一般性④永続性を有するものである必要があるとされる(4)。

     次に、文書偽造の罪の保護法益を鑑み、文書は公共の信用が生じうるだけの可読性を有する必要がある。

     更に、文書偽造の罪において保護に値するのは原本に限られると解されている(5)。蓋し、草案・草稿の段階では未だその意思又は観念は不確定なため...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。