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第三章「知識の問題」第一節「認識の意味」の内容を要約せよ。そしてテキストの内容に即して、自分のコメント・批判を加えよ。
プラトンの認識論では、真実な知識は身体的・感覚的な影響から全く独立した理性的な魂によって認識されたとしている。感覚は人の身体的・心理的状況や環境によって異なる。感覚は虚偽であり、何らかの存在についての認識ではない。理性的認識と感覚的認識がある。感覚は無についての幻のような表象であって、理性的認識だけが真実にとらえる。しかし、感覚的認識は全くの虚偽ではない。私たちの日常生活にあふれている。私たちにとって感覚は何らかの真実性を持っている。つまり感覚は個人にとって真であり確実である。しかし、一時的・個人的な感覚的認識は真の認識の名に値しない。普遍妥当的な認識が求められるべきである。そうでないと私たちの道徳的行為が成り立たず、人間社会は分裂し、破滅してしまう。行動の規範、普遍的な原理がどうしてもなければならない。これらはソクラテスの問題であり、彼は正義の定義、即ち正義の本質的な、従って普遍的・必然的な知識を求めたのである。そして、プラトンは、この倫理的な・実践的な知識を、知識...