数量割引の構造
大量の注文を買い手に認めされることによって様々な方法でコストを削減させることができる。(1)一定の需要を前提とすると、より処理し、出荷しなければならない注文が少なければ少ないほど、訪問営業の必要性が低下する。(2)製造期間が長ければ、原材料に対する数量割引を受ける権利を得る。(3)最終製品の在庫コストを買い手に転嫁することで、売り手は操業コストをさらに減少させることができる。(4)支払いがすぐになされると仮定すると、資本を早く投資にまわすことができる。(5)流通チャネルを担うメンバーでの利益配分とみることができる。
数量割引を用いる際には、買い手のどのような購買、注文行動がその企業の利益向上につながり、どんな価格がそのような買い手の行動を引き起こすかを考える必要がある。
非線形の価格設定
表16.2が示すように、数量割引には様々な仕組みが存在する。図16.1が示すのはそのような仕組みの違いから得られる収益と単位あたり価格に関するインプリケーションである。非線形の価格設定は販売量が増加するにつれて、単価が減少するような状況を想定している。非累積的な数量割引を実施する際に必...