BSE問題が発生してから、日本はアメリカ産牛肉の輸入をストップしたり、再開したと思えば、背骨付近の肉が混ざっていたからと言って再び輸入を禁止したりしたことで、飲食業界や国民の食卓にも影響を与え、振り回されてきた。日本の国民性として遠い昔から変わっていないのは、几帳面で大変器用であるが、その反面神経質で融通が利かないところだと思う。江戸時代に日本に1年半ほど滞在したツンベルグは、医師・植物学者として日本滞在中のことを旅行記として出版した『江戸参府随行記』の中で、日本人の疑い深さや頭の固さについて記述している。「彼らは、己の義務を極めて忠実に果たそうと努め、その筋の掟に盲目的に従おうとしており、それを自分で考えたり、任意に理解し、そして随意に状況に合わせて解釈したり、新しい創案を出したりする事はない」 。この様に昔から、日本人の特性として融通の利かない部分があると見られてきた。そんな日本人の特性が表れている最も大規模なものが鎖国だと思う。島国の日本が、外国との接触をほぼ全て遮断したことで、当時の日本だけでなく、現代の日本にまで影響している事はあるのだろうか。鎖国をしたことで日本の未来は大きく変わったのだろうか。
鎖国についての検討
BSE問題が発生してから、日本はアメリカ産牛肉の輸入をストップしたり、再開したと思えば、背骨付近の肉が混ざっていたからと言って再び輸入を禁止したりしたことで、飲食業界や国民の食卓にも影響を与え、振り回されてきた。日本の国民性として遠い昔から変わっていないのは、几帳面で大変器用であるが、その反面神経質で融通が利かないところだと思う。江戸時代に日本に1年半ほど滞在したツンベルグは、医師・植物学者として日本滞在中のことを旅行記として出版した『江戸参府随行記』の中で、日本人の疑い深さや頭の固さについて記述している。「彼らは、己の義務を極めて忠実に果たそうと努め、その筋の掟に盲目的に従おうとしており、それを自分で考えたり、任意に理解し、そして随意に状況に合わせて解釈したり、新しい創案を出したりする事はない」 。この様に昔から、日本人の特性として融通の利かない部分があると見られてきた。そんな日本人の特性が表れている最も大規模なものが鎖国だと思う。島国の日本が、外国との接触をほぼ全て遮断したことで、当時の日本だけでなく、現代の日本にまで影響している事はあるのだろうか。鎖国を...