学校はいじめの問題に
もっと深刻に考えるべきだ
1はじめに
いじめの原因・背景は個々のケースにより様々だが、主として家庭の問題や生徒の多様な問題などに十分な対応ができていない学校のほうや生活体験の不足・物質的豊かさの中での人間相互の連帯感の希薄化などの社会状況などが挙げられる。しかし、学校が全力で取り組むことはいじめ問題を解決するの重要な鍵である。
2いじめの現状
文部科学省の調査によると、いじめの発生件数は近年減少傾向があるが、このような状況のなか、いじめに関する統計の信頼性について、疑問が浮上してきた。文科省の調査では、平11年度から16年度まで、いじめによる自殺がゼロとされていた。しかし、『毎日新聞』が同期間にいじめが原因の疑いがある自殺が少なくとも16件あったと報じるなど、調査に対する批判が高まっている。
それでは、文科省調査では、いじめの発生件数がどのように推移しているのだろうか。図1をみると、いじめの件数が減少したという実感があるが、それはただ認知した件数である為、暗数を考慮しなければならない。
図1
いじめは教師にとって見えにくい現象として起きている可能性がある...