「障害者の就労支援について述べよ。」
就労による報酬を得て、社会人として自立した生活を営むことは、人が主体的な社会参加を進めていくという点で最も大切な活動ということができ、憲法上の国民の「基本的権利」を具現化することともいえる。
しかし、競争が前提とされる労働環境において、心身にハンディキャップを持つ人は、これまで「作業効率が上がらない」などの理由により、就労する機会がない、あるいは排除されるという環境におかれてきた。
障害者自立支援法施行後、多くの制度やシステムが整備され、それと同時に就労に携わろうとする、障害者本人の意識、障害者の就労支援を行なおうとする周囲の機関や関係者の数も増えた。
一番変化が大きかったのは、「障害を持った人は就労以前の問題で、昼間の活動場所として手工芸のような趣味的な作業をして保護していれば良い」という考え方から、「どうすれば障害を持ちながらでも、就労をすることが出来るかを皆で考え、障害者が作ったものをバザーで売るので、お情けで買ってくださいという姿勢から、顧客が欲しいと思う良い品やサービスを提供し、積極的に販路、業務を拡大し社会に進出していこう」とする意識で...