支援者・被支援者間での関わり合い・コミュニケーションとして、支援者による傾聴が不可欠である。そして、傾聴を行う上で支援者には、利用者を受容し共感することが求められる。
受容とは、被支援者利用者の気持ちや意見・おかれた立場について、批判したり責めたりせずありのままの気持ちを受け入れ、被援助者の苦悩、不安等の気持ちを利用者とともに感じ合うことである。それは、被支援者との価値観の相違に対して「この人はこの人でいいのだ」と安直に判断して無条件に同意することなく、被支援者の存在と行為を分け、存在そのものを受け止めることである。また、「なぜこのように考えるのか・行動をとるに至ったのか」と「なぜ」を繰り返しつつ、二重三重に受け入れ理解し、その上で被支援者を尊重しようとする姿勢である。技術的にも留意する点は、①相手の話を途中で遮らない②話題を変えない③判断や批判は厳禁④話し手の感情をも受け入れる⑤時間の圧力をかけない、である。
受容する上では、相互間のコミュニケーションを深めていくことが肝要である。コミュニケーションには非言語的コミュニケーションと言語的コミュニケーションがあり、これらを通して被支援者...