学校における各種指導と教育相談の関連について論じよ。
近年、教育現場では様々な問題が起きているといえる。昭和60年代からいじめの問題が世間で注目を浴び始め、それを苦とした自殺や不登校が多発した。その対応に教育委員会は教師をカンセラーとして育成しカウンセリング・マインドを身につけさせようと予算と時間を使い講座等を開催してきた。しかし10年近く経過してもいじめは一向に減る気配さえなく逆に増えていく一方であった。犯罪の低年齢化も嘆かれ深刻な問題行動が起こっているという状況や生徒と以前ほど容易に信頼関係を築けず、教師が生徒を理解しにくくなっている状況からカウンセリング的な理解やかかわりが重視される様になった。生徒たちそれぞれの個性を尊重しながら教育を行い深く生徒たちの心を読み解くには専門的な知識が必要となっているのだ。
教師がカウンセリングの考えや態度、方法などが日常的な活動の場面でどの様に関連していくか、またどれだけ必要であるかも説きつつカウンセリングの教育的活用を説明していく。
I. 教科指導と教育相談の関連
近年重視されつつある構成主義的な学習指導の教科指導の場面ではカウンセリング...