環境としての都市を考える

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    資料紹介

    WHO (世界保健機構) ヨーロッパ事務局は、西暦2000年までに (現実には21世紀に)、 「すべての人々に健康を」というWHO全体の戦略を、 ヨーロッパ地域でどう実現していくのかという戦略構想として、健康都市プロジェクトにとりくんでいる。

    都市に注目しているのは、 西ヨーロッパ社会では人口の8割以上が都市に居住していること、旧東ヨーロッパの社会主義諸国やソビエト連邦に属していた国々を含む状況においては3分の2以上の人々が都市に居住していること、都市は経済活動や文化活動の集積地であり、 多様なかたちで人々の健康や環境に影響を与えているという現状を重視しているためである。

    もちろん、 都市に注目しているからといって、農村を軽視しているわけではなく、 Healthy Cityという考え方は、 Healthy Community (健康な地域社会) を意図しており、人々が生活する地域社会をあまねく包括しうる理念、考え方、 政策として提起されているとみるべきである。

    このことは、 健康都市の考え方が、 カナダに起源をもちヨーロッパ社会をこえて世界にひろがりつつあること、WHOにおいても、 1991年の世界保健会議において、工業化諸国だけでなく途上国の都市保健問題への対応手段としても承認され、 1996年の世界保健デーのテーマとしても 「健康な都市」がとりあげられたこと、 ユネスコの文書などでもこの考え方が重視されていることに示されている。

    都市に注目しているのは、 西ヨーロッパ社会では人口の8割以上が都市に居住していること、旧東ヨーロッパの社会主義諸国やソビエト連邦に属していた国々を含む状況においては3分の2以上の人々が都市に居住していること、都市は経済活動や文化活動の集積地であり、 多様なかたちで人々の健康や環境に影響を与えているという現状を重視しているためである。

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    環境としての都市を考える
    健康都市、環境都市、持続可能都市への道Ⅰ.はじめにWHO(世界保健機構)ヨーロッパ事務局は、西暦2000年までに(現実には21世紀に)、「すべての人々に健康を」というWHO全体の戦略を、ヨーロッパ地域でどう実現していくのかという戦略構想として、健康都市プロジェクトにとりくんでいる。都市に注目しているのは、西ヨーロッパ社会では人口の8割以上が都市に居住していること、旧東ヨーロッパの社会主義諸国やソビエト連邦に属していた国々を含む状況においては3分の2以上の人々が都市に居住していること、都市は経済活動や文化活動の集積地であり、多様なかたちで人々の健康や環境に影響を与えているという現状を重視しているためである。もちろん、都市に注目しているからといって、農村を軽視しているわけではなく
    視されている。健康都市は過程と成果の点で定義されるが、 「ある特定の健康水準を実現した都市が健康都市なのではなく、健康について自覚し、 健康を増進することに積極的に努力している都市が健康都市である」 (WHOヨーロッパ事務局、 『WHO健康都市プロジェクト:現状と将来計画』 ハン...

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