(1)弁済による代位により、代位弁済者が原債権を代わって行使できるのだから、債権者に対する債務も代位弁済により消滅しないことになる。
→× 弁済による代位により、債権者と債務者との関係では、債務は消滅する。
(2)原債権が求償権の範囲を超える場合でも、原債権を上限として代位弁済者は代位によって取得した抵当権を行使できるとするのが判例の立場である。
→× 判例の立場は、原債権が求償権の範囲を超える場合は、代位弁済者が代位によって取得した抵当権を求償権の限度で行使できるとする。
(3)原債権は求償権確保の手段的債権なのだから、求償権が時効により消滅すれば、代位弁済者が取得した原債権も消滅する。
→× 判例は、原債権と求償権の独立性を前提とするので、原債権につき時効の中断があれば、求償権が時効消滅しても原債権を行使できることになる。
(4)物上保証人が複数いる場合には、各不動産の価格に応じて代位の範囲が決まるが、保証人と物上保証人が複数いる場合の代位の範囲は、頭数で決めるのであって、物上保証人の有する不動産の価格は基準とならない。
【1】次の記述は○か×か。理由も明記せよ。
(1)弁済による代位により、代位弁済者が原債権を代わって行使できるのだから、債権者に対する債務も代位弁済により消滅しないことになる。
→× 弁済による代位により、債権者と債務者との関係では、債務は消滅する。
(2)原債権が求償権の範囲を超える場合でも、原債権を上限として代位弁済者は代位によって取得した抵当権を行使できるとするのが判例の立場である。
→× 判例の立場は、原債権が求償権の範囲を超える場合は、代位弁済者が代位によって取得した抵当権を求償権の限度で行使できるとする。
(3)原債権は求償権確保の手段的債権なのだから、求償権が時効により消滅すれば、代位弁済者が取得した原債権も消滅する。
→× 判例は、原債権と求償権の独立性を前提とするので、原債権につき時効の中断があれば、求償権が時効消滅しても原債権を行使できることになる。
(4)物上保証人が複数いる場合には、各不動産の価格に応じて代位の範囲が決まるが、保証人と物上保証人が複数いる場合の代位の範囲は、頭数で決めるのであって、物上保証人の有する不動産の価格は基準とならない。
→× 501条5...