【1】次の記述は○か×か。理由とともに述べよ。
(1)契約上、特に別段の定めがなければ、売主は買主に対して手附を返還すれば売買契約を解約できるのが原則である。
→× 手附の交付があったときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、売主は買主に対してその倍額を償還することにより、契約の解除をすることができる(557?)。
(2)証約手附と解約手附は別だから、前者が後者の性質を兼ねることはない。
→× 証約手附とは、契約が成立したことを証する効力を持つもので、これはどの手附にもある最低限の機能であるので、解約手附・違約手附も、証約手附の性質を兼ねている。
(3)売主が解約手附の返還による契約解除をしようとしても、買主が代金支払の用意があることを通知してきた後では、解除ができない。
→× 判例は、「履行の着手」の有無を判定するには、履行期が定められた趣旨・目的及びこれとの関連で債務者が履行期前に行った行為の時期等を考慮すべきとするので、買主による代金支払の準備の口頭の提供だけで、「履行の着手」があったと判断されるとは限らない。
【1】次の記述は○か×か。理由とともに述べよ。
(1)契約上、特に別段の定めがなければ、売主は買主に対して手附を返還すれば売買契約を解約できるのが原則である。
→× 手附の交付があったときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、売主は買主に対してその倍額を償還することにより、契約の解除をすることができる(557Ⅰ)。
(2)証約手附と解約手附は別だから、前者が後者の性質を兼ねることはない。
→× 証約手附とは、契約が成立したことを証する効力を持つもので、これはどの手附にもある最低限の機能であるので、解約手附・違約手附も、証約手附の性質を兼ねている。
(3)売主が解約手附の返還による契約解除をしようとしても、買主が代金支払の用意があることを通知してきた後では、解除ができない。
→× 判例は、「履行の着手」の有無を判定するには、履行期が定められた趣旨・目的及びこれとの関連で債務者が履行期前に行った行為の時期等を考慮すべきとするので、買主による代金支払の準備の口頭の提供だけで、「履行の着手」があったと判断されるとは限らない。
(4)解約手附の交付がある売買契約において、当事者が履行に着...