佛教大学通信「印度哲学概論」 科目最終試験対策6題セットです。
予想問題は、
・ジャイナ教の業説について論ぜよ。
・ヤージュニア・ヴァルキヤのアートマン説について述べよ。(P24~。特にP31~)
・ニヤーヤ派の論証式について述べよ。(P150~)
・ヴァイシェーシカ派の句義説について述べよ。(P140~)
・シャンカラの思想について述べよ。(P166~)
・サーンキヤ派の三徳(satva,rajas,tamas)について述べよ。(P107~)
です。
学習を進める際の参考にしてください。
R0514「印度哲学概論」科目最終試験
・ジャイナ教の業説について論ぜよ。
ジャイナ教は、仏教の開祖と同じ頃、六師外道の一人であるニガンタハ・ナータブッタ(尊称マハーヴィーラ)の開いた教えである。彼は、ジナとも呼ばれ、そのため彼の開いた教え及び教徒は、ジャイナと呼ばれる。
ジャイナの世界観の基礎になっている原理は五種の有聚である。その五種の原理は、即ち「ダンマ」「アダンマ」「虚空」「命我」「素材」である。ここで「ダンマ」と「アダンマ」は、全く特殊な用法で、前者は運動の条件、後者は静止の条件を表している。ある場合には他に「時間」を原理として加える場合もあるが、一般には、ジャイナはこの五種の基礎事実によって世界を説明する。
「虚空」とは、場所の許容でこの世界と非世界を包括する。「素材」は物質、物体のことで、それは全ての存在の構成要素である。人間も存在の一つであるから、「素材」の構成によるものであるが、人間には精神作用がある。それが「命我」である。人間は主として、「命我」と「素材」によって活きていることになる。
ジャイナでは、人生を苦的なものとして捉えていた。つまり「命我」に外から物...